KAMINOKI house

横浜の住宅が無事に竣工しました。この案件は部分改修で、撤去するところ、新しくつくるところ、きれいに残して使い続けるところの3種類の工事が発生しました。このような工事は特殊なわけではなく改修案件の場合によくある様な工事で、各部分の工事を全て押し並べて一つのものをつくることになります。今回の案件はお施主様と一緒になり解体・新規・既存の部分をどう織り交ぜてかたちにしていくか、練りに練って決めてきました。その経緯そのものを、形に表す試みをしています。また同時に、もともとそこに存在している既存のものに、少し新しい手を加えることで全く違ったものになったりと、3つの境界を飛び越えて表現できることが、リノベーションの醍醐味の一つでもあります。これからさらに家具が入り、経過を見ていくのがとても楽しみです。

 

FONT ”ARCHITECT”

事務所のロゴに、”ARCHITECT”というフォントを使用しました。これはMorldのグラフィックデザイナーの横山さんが製作したフリーフォントで、Morld Journalのページ上でダウンロードすることができます。このフォントは骨となる直線や純粋な円弧、それらをつなげる節で構成されています。とても原初的な幾何学で構成されていて、これほどまでに純粋な幾何学で構成された文字は見た事がありませんが、不思議と目に入り込み、とても自然な成り立ちをしています。フォントというと、文字をPC上で打ち込めば自然と成り立つものが一般的ですが、これは文字の大きさはもちろん、線の太さ、1文字1文字の間隔まで、使う人自らが操作してかたちづくるという点が、
ある意味で建築”ARCHITECTURE”と大きく通ずるところがあり、魅力を感じています。いつか使ってみたいなぁと思っていたのですが、ここぞと使ってみました。横山さん、ありがとうございます!